家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】人参の栽培・育て方のコツ(春まき・冬収穫・葉っぱ・失敗しない害虫対策)

新鮮な人参は、サラダや生ジュース、マリネなど、多彩に活用できるので家庭栽培の中でも人気のある野菜の一つです。人参は発芽さえしてくれたら、それほど手間暇をかけずに収穫ができるのも魅力的!

今回は初心者でも管理しやすいプランター栽培にターゲットを絞り、種まきから収穫までの栽培手順をわかりやすくご案内します。家庭で収穫した甘くておいしい人参を食卓に並べましょう!

人参の特徴


人参を上手に育てるには、特徴を知っておくことが大切です。セリ科の人参は、日当たりが良く20℃前後の涼しい気候でよく育ちます。もともと水辺で生育していたので、適度に湿った土を好みます。種は吸水力が弱いため、種まきから発芽まで土を乾燥させないようにするのが人参栽培の最大のポイント。

定期的な水やりと肥料は必要ですが、一度発芽してしまえば「栽培がほとんど成功したも同然!」と言われるほど、すくすく育ってくれますよ。

  • 種まきに最も適している時期:6月後半~9月初旬
  • 栽培期間:80~120日(品種により異なる)

プランター栽培に適した品種は?


私たちが日頃目にする人参は、西洋種と呼ばれる比較的短い(約15~20cm)種類のものです。その中でもプランター栽培に適して、おいしい品種を幾つかご紹介します。

  • ピッコロ(根長10~12cm)…70~90日で収穫できる小さな人参。柔らかくて甘いので生食が向いている。
  • 平成三寸(根長10~12cm)…ピッコロよりは太目。90日前後で収穫できる。鮮やかな色で味もおいしい。
  • Dr.カロテン5(根長15~18cm)…力強くとても作りやすい品種。110日前後で収穫ができる。よく太る人参で色が鮮やかで甘みがあっておいしい。
  • イエロースティックNEO(20cm前後)…110日前後で収穫できるカラー人参の一つ。さまざまな土壌で安定した栽培が可能。

失敗しない人参のプランター栽培


人参は春から冬にかけて長期間栽培できる野菜ですが、本来は涼しい気候を好みます。ただ、幼い苗は比較的暑さに強いという特徴があるので、人参栽培が初めての人は夏に種まき・秋or冬収穫がおすすめです。

種まきの方法(春まきより夏まきがおすすめ)


人参の種まきシーズンは春まき、夏まき、晩夏まきなどありますが、人参栽培ビギナーの人は夏まきがおすすめ。具体的には、寒冷地では8月上旬~9月上旬、中間地は7月中旬~8月中旬、暖地は6月下旬~7月中旬に種をまくのがよいでしょう。発芽までは7~10日くらい必要です。

【用意するもの】

  • 人参の種:育てたい品種の種(ペレット種子がおすすめ)
  • プランター:大型で深底タイプ(横長で深さ25cm以上、容量35L以上のものがおすすめ)
  • 培養土:水はけのよい野菜用培養土
  • その他:軽石、シャベル、割り箸、手袋など

ペレット種子とは?
小さな人参の種をまきやすくするため、3~4mmの大きさになるよう天然素材でコーティングされた種のことです。これにより、種を同じ場所に偏ってまくことがなくなり、種を有効に使うことができます。

【種まきの方法】

  1. 水はけをよくするために、プランター底に軽石を敷く
  2. 培養土をプランターの縁から3cmほど低い位置まで入れる
  3. 割り箸で種まきする場所にスジをひく
  4. 種をスジに沿って、5mm間隔にまく
  5. 種の上からパラパラと土をかける(埋めない!)
  6. 種が流れないようにじょうろで優しく水やりする(プランターの下から水が出てくるまで)

人参の種は発芽するのに光を必要とする好向光性種子(こうこうせいしゅし)なので、種を埋める必要がありません。種の上にパラパラを土を軽くかけるていどでO.Kです。

人参は根もの野菜なので、植え替えをすると根を痛める恐れがあります。そうすると上手く育たなかったり、変形する可能性があるため種はプランターへ直接まいてください。

購入した人参の種の袋は捨てずにキープしておきましょう。袋の裏面には、その人参の特性や生長する大きさ、栽培スケジュールなどの情報が記載されています。収穫のタイミング時期の目安にもなりますよ。

水やりのタイミング


人参の種は芽が出るために水を必要とします。発芽するまでは、土が乾燥しないように日に何度でも水やりをしてください。

無事に発芽したら、今度は水やりを少し控えます。土の表面が乾いたのを確認してから次の水やりをしてください。これは根が伸びる初期の過程で、根腐れを予防するためです。本葉が5~6枚になるまでは、このペースで行います。

根が太り始めたら、土が乾燥しないようその都度水やりを行います。水やりは朝から夕方の間であれば、特に時間帯を気にしなくても大丈夫です。

間引きは3回にわけて行う


間引きとは、株と株の間隔を一定の距離にするために不要な芽を抜き取る作業のことです。間引きをすると、日当たりや風通しがよくなり、株の間にスペースができるので根が太りやすくなります。
また、人参は初期生育が遅いので、雑草に負けて溶けてしまうこともあります。間引きの時には、雑草も一緒に取り除きましょう。

間引き1

発芽して双葉が開いたら、株と株の間が3cmくらいなるように間引きます。間引くときは、丈夫な苗を残しましょう。

間引き2

本葉が3枚になったら、株と株の間が6cmくらいになるように間引きます。

間引き3(最終間引き)

本葉が6~7枚になったら、株と株の間が10cmになるよういに間引きます。この頃には根が太ってきます。間引きをしたら株元に土を寄せて、根が土の表面から出ないようにしましょう。土から露出した部分は、光合成で緑色に変色してしまうため見た目が悪くなります。

人参の葉っぱはビタミンやミネラルが豊富な緑黄色野菜です。間引いた葉っぱは捨てないで、天ぷらにしたり、茹でておひたしにして活用しましょう!

肥料やりと栽培記録

2回目の間引き以降は、定期的(1~2週間に1回)に肥料をあげましょう。一株当たり4gほどの化学肥料を、株元の土に軽く混ぜてあげます。

もし葉っぱの色が黄緑色になったり、しおれてきたら即効性のある液体肥料を薄めて、水やり代わりにあげてください。反対に葉っぱが深緑色で、長く伸びすぎしまったら過剰に肥料をあげている状態なので追肥は控えましょう。

肥料が不足すると人参はうまく育ちません。肥料をあげた日をカレンダーにマークしたり、栽培記録をつけておけば次回の肥料まきをうっかり忘れることがなくなりますよ。

ノートやブログに育てている野菜の生長や栽培の記録を残すことは、次の機会に役立ちます。家庭菜園を続けていこうと思っている人は、ぜひ実行してください。

収穫をしよう!


収穫のタイミングは種まきしてから80~120日後と、品種によって異なります。まいた種の包装袋をとっておけばおけば、おおよその収穫時期を予想できて便利です。

人参の葉っぱがだいぶ大きくなり、人参の肩がはってきた頃に根元から1本引っ張って収穫してみましょう。まいた品種の大きさに近かったら収穫時期ということです。

収穫が遅くなってしまうと、中身がスカスカになったり根が割れることがあるので早めに収穫をしてください。

収穫方法は、株元をしっかり持って上へまっすぐ引き抜きます。

人参の天敵、害虫の駆除


害虫の駆除は人参栽培に欠かせません。特に遭遇しやすい害虫は、キアゲハの幼虫アブラムシです。

キアゲハの幼虫

歯の裏側に卵を産み付けている可能性があります。孵化した幼虫は、葉を食べつくしてしまうので、見つけ次第、割り箸やピンセットを使って取り除きましょう。

アブラムシ

特に肥料をあげ過ぎたときに繁殖しやすいようです。アブラムシはウイルスを媒介する虫なので、人参が病気にかかることもあります。歯ブラシを使って取り除いたり、薬剤をまいて駆除する方法があります。

薬剤に抵抗がある人は、アブラムシの苦手なハッカ油竹酢液(ちくさくえき)を薄めてかけてみましょう。一定の効果が期待できますよ。

害虫からの予防対策としては、プランターごと防虫ネットで覆う、という方法もあります。

育てやすい夏の種まき、冬収穫から始めよう《まとめ》


人参栽培の成功のカギは種まき~発芽にかかっています。土を乾かさないように、日に何度かプランターまで足を運んで土の様子をチェックしてください。

初めてプランターで育てる人参栽培として、夏の種まき・冬収穫をおすすめしました。これに成功したら、翌年は春まきにも挑戦してみましょう!上手に育てられれば、年2回の収穫ができてプランターをフル活用できますよ。

葉っぱも含めて栄養満点のフレッシュな人参を、家族みんなで楽しんでください!

人参のプランター栽培のポイント

  • 種が発芽するまでは土を乾燥させない
  • 植え替えはせずにプランターへ直まきすること
  • 種は深く埋めない
  • 間引きは3回、元気な苗を残すこと
  • 追肥は2回目の間引き後、約2週間に1回
  • 収穫時期は逃さないようにしよう
  • 種の包装袋は捨てずにとっておくと便利