スプラウトの栽培は畑やプラントを用意しなくても、自宅のキッチンなどで簡単に栽培できます。短期間で収穫できるのも魅力のひとつです。
楽しみながらスプラウトを栽培して、自身で育てたものをぜひ食べてみてください。
スプラウトの特徴
スプラウトとは、植物が発芽してからまだ時間の経っていないものを指します。これから育っていくために必要な養分を蓄えているため、栄養価が高いのが特徴です。
家庭で栽培できる主なスプラウトとしてもやしやカイワレ大根、豆苗やブロッコリーが挙げられます。種さえあれば誰でも育てられる手軽さで人気です。
植物名 | スプラウト |
---|---|
草丈・樹高 | ~15㎝ |
耐寒性/耐暑性 | 弱い/弱い |
耐陰性 | やや強い |
特性 | 生育適温は主に20~25℃ 遮光時期以外は日当たりの良い、風通しの良い環境を好む |
スプラウトを栽培するために必要なもの
スプラウトを栽培するのに必要なものをまとめました。
- スプラウト用の種
- 容器(タッパー、水切りかごなど)
- 霧吹き
- 脱脂綿
- キッチンペーパー
- アルミホイル
なお、ブロッコリースプラウトを栽培する際は、必ずブロッコリースプラウト用の種を購入しましょう。ブロッコリーの種は薬剤が含まれており、食べることができません。
スプラウトの栽培に必要な物は100均で揃う
準備する物は特別なモノである必要はありません。100均で売られているもので事足ります。また、種自体も100均で売られています。
スプラウトを栽培する準備
スプラウトは栽培を始める前に発芽させておく必要があります。発芽させるために適当な容器を用意し、脱脂綿を敷いたらその上に種を置いて一晩水につけましょう。
スプラウトは清潔さを保つことが重要なので、容器はあらかじめ煮沸消毒しておきましょう。ほ乳瓶を除菌する時に使う消毒液につけておいても大丈夫です。
スプラウト用の栽培容器を自作する
栽培に先立ち、スプラウトを栽培する容器を自作します。作るといっても込み入った作業をする訳ではなく、とても簡単です。
作り方は100均で買ってきたタッパーや水切りかごにキッチンペーパーを敷くだけです。スプラウト栽培用の容器も売ってはいますが、自作した方が安く済みます。
水耕栽培でスプラウトを育てる方法
スプラウトは土に植えて育てることもできますが、土の中にはスプラウトにとって害となる菌がたくさんいるので管理が難しいです。
また、土耕栽培ですと成長自体も遅くなるので、水耕栽培で育てるのがおすすめです。そこでこの項目では、ブロッコリースプラウトの水耕栽培の方法をご紹介します。
容器に種を敷き詰める
自作した容器の上に重ならないように発芽させた種を敷きます。このとき、種が重なってしまうとカビの原因になったり根が溶ける原因になったりするので、重ならないようにしましょう。
また、キッチンペーパーを何枚か重ねておき、厚みを持たせることで水分調節が行いやすくなります。ついつい水を多くあげてしまう方は重ねるようにしましょう。
アルミホイルで遮光する
容器に種を敷き終わったら、アルミホイルで光を遮るように包みます。これは、暗い所に置くことにより土の中にいると勘違いをさせ、茎が長く伸びるようにするという作用があります。
アルミホイルで遮光するほかにも、シンクの下など光が当たらない場所に置いておく方法があります。この時ホコリが気になる方は、上に何か被せておきましょう。
朝晩2回の水やり
霧吹きを使って、朝と晩の2回に水やりを行います。このとき、容器に水たまりができている場合は排水しましょう。
陽の光に当てる
1週間ほどすると茎が5㎝程まで伸びてくるため、このタイミングで緑化させるため陽の光が当たる場所へ移動させましょう。
収穫
双葉が綺麗な緑色になったら、根元から抜いて収穫しましょう。種を敷いてから1週間ほどで収穫ができるようになります。
スプラウト栽培の注意点
スプラウトの栽培は誰でも自宅で始められる手軽が魅力です。しかし、注意点を守らないと、収穫する前に頓挫してしまうこともあります。
そこでこの項目では、スプラウトの栽培における注意点をご紹介します。
発芽適温は20℃〜25℃
スプラウトにはさまざまな種類がありますが、発芽適温はどれも20℃〜25℃前後です。気温が高いと早く成長し、気温が低いと成長が遅くなります。
夏場は成長が早くなりますが、雑菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。冬場は成長が遅くなるので、収穫まで1週間以上かかる場合があります。
清潔さは常に保つようにする
スプラウトは雑菌が繁殖しやすいので、とにかく清潔に保つことが重要です。そのため容器は毎日洗い、溜まった水は毎日綺麗なものに交換しましょう。
容器を洗う時や水を交換する際は、雑菌が繁殖する原因を作ってしまわないように種を手で触らないように気を付けてください。
種が重なるとカビの原因になる
先ほどもご紹介しましたが、最初の工程で種を敷く際、たくさん育てようと欲張って種が重なるほど敷き詰めてしまうと密植状態になってしまいます。
この状態で栽培を始めてしまうと発芽の時に熱がこもってしまい、葉が溶けてしまうばかりか、カビの原因にもなってしまいます。
そのため、種を敷く時は間隔を空けて、均一に種を敷くようにしましょう。
栽培キットを使えば簡単に栽培できる
種を買ったり道具を揃えたりするのが面倒だという方は栽培キットを利用してみましょう。栽培キットであれば必要な物が全て同梱されているので、いちいち買い揃える手間が省けます。
また、栽培自体も説明書に書いてあるので、その通りに行えば失敗することはありません。栽培キットはホームセンターに行けば売っていますし、Amazonなどのネットショップでも購入できます。
スプラウトは繰り返し再生する?
スプラウトには再生させて繰り返し栽培できるものとそうでないものに分かれます。この項目では、再生しないものとそうでないものの違いについて説明します。
豆苗は繰り返し栽培させることができる
豆苗は繰り返し栽培させることができます。豆苗は成長点が種のすぐ上にあるため、収穫の際に根っこから抜くのではなく、根から5㎝程上をカットすることで再生させることが可能です。
ただし、一度収穫した豆苗は栄養分が少なくなっているため、何度も再生させられる訳ではありません。2回が限度だと考えて良いでしょう。
もやしやカイワレ大根、ブロッコリーは再生できない
もやしやカイワレ大根、ブロッコリーは残念ながら繰り返し栽培することができません。理由は成長点の場所にあります。
豆苗が種のすぐ上に成長点があるのに対し、上記の3つは成長点が双葉のすぐ下にあります。ここを切り落としてしまうと、もう再生はできません。
そのため、もう一度栽培をするには、再度種を用意する必要があります。
スプラウト栽培のまとめ
スプラウトの栽培は常に清潔な状態を保つことや水を頻繁に変えるなど、気を付けることがたくさんあります。しかし、守ることをきちんと守っていれば誰でも簡単に栽培することが可能です。
種を敷き詰めてから1週間で収穫ができるなど周期が短く、シーズンを問わずにいつでも始められるのが魅力と言えます。
ただし、スプラウトには豆苗のように再生させられるものとそうでないものに分かれているので、注意が必要です。
この記事を参考にして、ぜひスプラウトの栽培を始めてみてください。不安な方は栽培キットを試してみてください。
- スプラウトの栽培は手軽さが魅力のひとつ
- 必要な物は100均で揃えることができ、容器も自作可能
- スプラウトの栽培は清潔さが鍵となる
- 種が重なるとカビの原因になるので注意
- 不安な人には栽培キットがおすすめ
- スプラウトには再生できるものとそうでないものがある