家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】もやしの栽培・育て方(種類・期間など)

もやしはシャキシャキとした食感が特徴的な野菜です。全体が細長く白色でツヤがあり、ヒョロリとしたひげ根が生えています。

1週間ほどで育てられるため、初心者にもおすすめですよ。今回は、初心者でも簡単にできる!もやしの栽培や育て方のコツ、もやしの種類や栽培期間などについてご紹介します。

もやしについて

もやしはインド原産のマメ科ササゲ属の野菜です。もやしが日本に普及したのは、第二次世界大戦後だと言われています。

もやしは豆類・穀類・野菜などの種を発芽させたもので、原料としては緑豆・大豆・ブラックマッペが一般的です。

種から胚軸(はいじく)と呼ばれる白い茎が伸び、先端の根がだんだん細くなって、ひげ根が生えていきます。

もやしにはカリウムや葉酸、鉄などが含まれており、緑豆もやしにはアスパラギン酸も含まれています。

もやしは軽く水洗いした後、茹でたり炒めることは勿論、蒸すなどの簡単調理で美味しくいただけます。

茹でる際には水から茹でた方が、もやしのシャキシャキとした食感が残りますよ。お好み焼きやナムル、スープなどにも向いている万能野菜です。

もやしの種類

様々な豆類・穀類などで栽培できるもやしは、種類によって味わいも大きさも豊富です。お好みのもやしを見つけてくださいね。

緑豆もやし(グリーンマッペ)

緑豆(グリーンマッペ)を原料にしており、スーパーなどでよく見かけるお馴染みのもやしです。胚軸が太めで、水分を程よく含んでいます。

自家栽培すれば、市販の緑豆もやしには付いていない豆の部分も、茹でて丸ごといただけますよ。

大豆もやし

大豆を原料としたもやしで、別名“豆もやし”とも呼ばれています。胚軸の頭に豆がついているので、食べると歯ごたえがあり、うまみも味わえます。ナムルやビビンバなど、韓国料理にはお馴染みのもやしです。

ブラックマッペ

ブラックマッペは黒緑豆が原料のもやしです。和名では“毛蔓小豆(けつるあずき)”とも呼ばれています。

一般的な緑豆もやしに比べて胚軸が長く水分も少ないため、加熱調理後もシャキシャキとした歯ごたえが残りやすいのが特徴です。

アルファルファ

英語で“牧草”という意味を持つアルファルファは、その名の通り細く小さなもやしです。パリパリとみずみずしい食感で、サラダやサンドイッチの具材に向いています。

レンズ豆

レンズ豆を発芽させたもやしは風味が良く、茹でて食べると豆の部分も美味しくいただけます。発芽しやすく栽培が簡単なので、初心者にもおすすめです。

ササゲ

ササゲを発芽させたもやしは、赤飯などに使う乾燥豆で栽培します。太くて白い胚軸は、茹でてもシャキッとした食感が楽しめますよ。

栽培期間は?もやしの栽培方法

もやし栽培に日光や土は不要です。浅めの広口瓶を利用して、1日2回(朝晩)水替えしながら育成すれば、約1週間で食べることができます。

ビンは100均で購入しても良いですし、ジャムやピクルスの空き瓶を利用してもOKです。種は必ずもやし用に販売されているものを使用しましょう

食用の乾燥されたものでも栽培はできますが、種が古いと発芽しないことや、育成が悪いことがあります。

もやし用以外の種は農薬などの殺菌剤で処理されている場合があるため、使用を避けてくださいね。

もやしは1年中育てられますが、温度があまり高すぎない時期が栽培に向いています。一度収穫しても、再び水替えしながら種を育成すれば、また1週間ほどで収穫ができますよ。

菜園作業が途絶えてしまう冬場にも、栽培ができるのは嬉しいですね。もやし用の種袋に記載してある有効期限内に種を使い切り、無限に収穫を楽しみましょう。

もやし栽培に必要な物

もやし栽培に必要な準備物は以下の通りです。

  • もやしの種
  • ボウル
  • 茶こし
  • スプーン
  • 広口瓶(清潔なもの)
  • ガーゼ
  • 輪ゴム
  • アルミ箔
  • 竹串

あらかじめ、広口瓶は煮沸消毒をしておくと良いですね。煮沸消毒が面倒だなぁ…という方は、キッチン除菌スプレーを使用してもOKです。

ビンにスプレーを散布したら、ペーパータオルなどでビンの内部と周辺を軽く拭いてください。

育成に使用する水は水道水を使用しましょう。

飲料用ミネラルウォーターは未消毒のため、必ず消毒されている水道水で種を洗い、吸水を行ってください。

もやしを育てよう!~栽培1日目~

種を洗う

ボウルの中に水道水を張ります。その中にもやしの種を入れてサッと洗い、ゴミなどを洗い落とします。

水に浮いたゴミなどは、清潔なスプーンで取り除いてください。手が、種や水に触れないよう注意しましょう。

ビンに種を入れる

茶こしに種を入れて水を切ります。あらかじめ煮沸消毒や除菌スプレーで清潔にしておいた広口ビンに、種を入れましょう。栽培の1回量の目安は、ビンの底に種が1~2列並ぶくらいです。

ビンに水を注いで一晩吸水する

種を入れたビンの中に水道水を注ぎ入れます。目安は、ビンの底に入っている種の厚さの約5~6倍の位置までです。

保湿性を高めたり、ホコリなどを防ぐため、水を入れたらビンの口をガーゼで覆って輪ゴムをかけておきましょう。

一度乾燥させた種は休眠しているため、室内に一晩おいて吸水させます。約5~8時間ほど浸ければ大丈夫です。それ以上浸けてしまうと、種が腐るので気を付けましょう。

もやしを育てよう!~栽培2日目~

種を洗う

一晩たったらビンの中の水は黄色くなっています。ビンの口にガーゼを付けたまま、一度ビンの中にある水を捨てましょう。

ビンの中にまた新しい水道水を入れ、ビンを軽くゆすって種を洗い、再び中の水を捨てます。

底が深いビンでは、下の方にあるもやしが傷みやすくなるので、水替えの時に上下を入れ替えてあげると良いですね。

この水替え作業は2~3回行います。水が濁らなくなったら、底に溜まっている水気をしっかりときりましょう。

アルミ箔をカットする

アルミ箔を計2枚カットします。1枚は、長さ30cmに。もう1枚はビンの周囲をぐるっと巻ける長さに切りましょう。

ビンをアルミ箔で覆う

長さ30cmに切っておいたアルミ箔で、ビンの口側を覆います。続いて、カットしておいたもう1枚のアルミ箔でビンの周囲をぐるりと巻き、下の部分で閉じておきましょう。

もやしを育てよう!~栽培3日目以降~

種を洗う

栽培2~3日目で発芽が始まります。朝晩の1日2回、アルミ箔を外してからビンに水を注ぎ、2~3回種を洗いましょう。

ビンの底に水が溜まらないように、しっかりと水気をきったら、再びアルミ箔で包んでください。

発芽が始まると種の呼吸熱により、ビンの中の温度が上がったり酸素不足になります。水洗いは毎日欠かさず行いましょう。育成中は最低適温が10℃以上の室内・なるべく暗い場所にて栽培しましょう。

殻を取り除く

栽培から3日が経過した頃から、豆についていた殻が自然に外れてきます。殻をそのままにしておくと腐敗の原因になるため、水替えの際に浮いた殻をボウルにあけ、竹串などを使って取り除いてください。

もやしを食べよう

栽培5日目で胚軸が伸び、だんだんと、もやしらしい姿になっていきます。栽培して1週間~10日が経過し、胚軸の長さが5~6cmに伸びれば食べごろとなります。

素朴な疑問Q&A

たくさん作りたいのですが

栽培するビンの数が多い場合、アルミ箔で一ビン一ビン包んでいくのは面倒ですよね。アルミ箔は遮光のために巻いているため、たくさん育てる際は段ボールなどに入れて育てれば大丈夫です。

水替え作業が終わったら、必ず段ボールのふたを閉めて光が入らないようにしてくださいね。

栽培に失敗してしまいました

この場合は様々な原因が考えられます。水洗いが適切に行われなかった・栽培温度や環境が好ましくなかったなど、心当たりはありませんか?もやしを育てようの章を参考にして、ぜひもう一度チャレンジしてみてください。

栽培キットを使用した方がコスパが良いですか

栽培キットも販売されていますが、ご自宅にあるもので十分栽培できますよ。もやし用の種だけ購入する方が、コスパも良いと思います。

無限に作れる!もやし栽培のまとめ

初心者でも簡単にできる!もやしの栽培や育て方のコツ、もやしの種類や栽培期間などについてご紹介しましたが、皆さんいかがでしたか?

栽培には必ずもやし用の種を使い、朝晩2~3回の水洗いを行いながら栽培していくことが分かりました。遮光しながら育てるのもポイントでしたね。

冬でも室内にて栽培が楽しめる!栄養満点のもやしを、ぜひご家庭でも栽培してみてくださいね。