家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】菊芋の栽培・育て方のコツ(収穫や保存方法など)

菊芋はスーパーなどではめったに販売されていないため、あまり馴染みのない野菜でしょう。菊芋は非常に生命力の強い野菜で、生姜のようなボコボコとした外見をしています。

今回は、栄養価が高く珍しい菊芋の栽培方法や育て方のコツ、収穫や保存方法などについてご紹介していきます。

菊芋について

菊芋は北アメリカ北東部原産・キク科ヒマワリ属の宿根草で、根(根茎)の栄養価が高い植物です。

菊芋は別名ブタイモやカライモと呼ばれ、名前にイモがつくことから芋の一種だと勘違いしてしまいますが、実際はゴボウの仲間です。菊のような花を咲かせることから、名前に菊という文字が付いたと言われています。

菊芋は二次世界大戦以降の食糧難の時代に、繁殖力の強さから、国民の飢餓を支えた貴重な食料となりました。

食物繊維であるイヌリンがゴボウよりも豊富に含まれており、この他にもビタミン類やミネラル類、葉酸などが含まれています。

菊芋の味はゴボウに似ており、汁物や天ぷら、炒め物や煮物にして楽しむことができます。皮をむいてスライスすれば、生のままサラダや和え物にして頂くこともできますよ。

天日干しにし、お茶にしても良いですね。菊芋の郷土料理は岐阜県の漬物や、山形県の味噌漬けなどが有名です。

プランターがおすすめ!菊芋栽培・育て方

菊芋は荒地や道端でも良く育ち、土壌を選びません。全国的に栽培が可能な野菜ですが、収穫量を充実させるなら冷たく涼しい地域や寒暖差がある地域の方が良いでしょう。

成長すると草丈が3~5mにもなり、タフな植物なので初心者にも育てやすいですよ。プランター栽培も菜園栽培も可能ですが、収穫し忘れると野生化してどんどん生えてしまうため、プランター栽培の方がおすすめです。

プランター栽培でも、他の野菜と一緒に育てることは避けてください。菊芋は種まきではなく、主に種芋、または苗を購入し栽培します。

菊芋の植え付け適期は、種芋栽培の場合2月~4月頃で、苗からの栽培は5月です。菊芋は一株でも草丈が大きく成長するため、数株育成する場合は株と株同士の間隔をきちんととってください。

  • プランターの場合…株間20~30cm
  • 露地栽培(粘土質の土壌)の場合…株間40~60cm
  • 露地栽培(砂地の土壌)の場合…株間80~100cm

成長に合わせて株のそばに支柱を立て、麻ひもなどで縛って倒れないよう固定してあげましょう。株元の日当たりも良くなりますよ。

秋に黄色い菊のような花を咲かせた後、生姜のような見た目をした芋である塊茎(かいけい)ができます。茎や葉が枯れてくる11月~12月頃が収穫の適期となります。

菊芋栽培の準備物と土作り

プランター栽培の場合は、土は市販の培養土を利用すると簡単です。プランターのサイズは直径40cm以上・深さ30cmのものを使用します。

露地栽培の場合は、植え付けの2週間前に菜園に石灰を入れてしっかりと混ぜておきましょう。

植え付け前には堆肥(有機物を微生物により完全分解した肥料)や、元肥(窒素・リン酸・カリウムの配合肥料)を菜園にまいて、馴染ませておきます。

埋まっている小石なども取り除いておくと良いですね。菊芋は草丈が3~5mまで伸びるため、倒状を防ぐため支柱と麻紐も準備しておくと良いですね。

菊芋を植えよう~種芋の場合~

種芋から育てる場合は、2月~4月頃に植え付けを行います。植え付ける種芋は重さ40~50gのもので、保存状態の良いものが望ましいです。

プランターや鉢植え、菜園に約10cmの植え穴をあけて種芋を入れます。種芋の上から5cmほど土をかぶせたら、植え付けは完了です。植え付け後はたっぷりと水を与えてください。

種芋の間引き

5月頃になると種芋から何本も芽が出て、株間が混みあってきます。一ヶ所につき2~3本の芽を残し、残りは間引いてください

菊芋を植えよう~苗の場合~

苗の本葉が5~6枚に揃ったら、5月上旬~5月下旬頃に植え付けを行いましょう。土の表面に苗が入っているポリポットと同じ大きさの穴をあけ、根鉢を崩さないように気を付けながら苗を植えてあげます。仕上げに水をたっぷりと与えましょう。

菊芋のお世話について

水やり

涼しい環境や地植え栽培で育てている場合は、地中に含まれている水分があるため、特に水やりは必要ありません。

天候に任せて大丈夫です。プランター栽培の場合は、土の表面が乾いていたら水をやるようにしましょう。

追肥

菊芋はたくましい植物なので、追肥はほとんど必要ありません。植え付け時に元肥(カリウムが入っていると良い)を入れてあげると、育成が良くなります。

菊芋栽培の前に他の作物を栽培していた菜園では、肥料が無くても十分に大きく成長しますよ。

土寄せ

菊芋は旺盛な植物ですので、草丈をどんどん伸ばしていきます。菊芋は8~10月頃に花を咲かせますので、6~7月頃に株の根元に土寄せを行いましょう。それ以降は特に土寄せしなくて大丈夫です。

菊芋の病気

菊芋は害虫にも強い野菜のため、被害の心配はありません。しかし4年間同じ場所に植え続けると、大きくならなかったり根腐れをするなどの連作障害が出てしまいます。

同じ場所で3年は育成できますが、4年に1度は株分けも兼ねて新しい場所・土に植え替えてあげてください。

菊芋を収穫しよう

収穫の適期は11月上旬~12月頃です。地上に出ている菊芋の茎葉が枯れ始めたら収穫のサイン。地上に出ている株の茎を20cmほど残して、残りは鎌などで刈り取ります。

株周辺の土をスコップなどで崩し、菊芋の根茎を傷つけないよう注意しながら掘り上げてください。

菊芋は保存がしにくい野菜ですので、食べる分だけ収穫することをおすすめします。また菊芋は適期に掘り忘れると、簡単に野生化します。

野生化すると菜園が菊芋だらけになり、他の野菜に影響を及ぼしたり、片付けが大変になってしまうため、最後まで管理を怠らないようにしましょう

素朴な疑問Q&A

草丈を伸ばさず、刈り取っても良いですか

菊芋は成長すると四方に茎や葉が伸びていくため、邪魔になるようなら剪定しても構いません。剪定ばさみなどで、草丈を半分くらいにカットしてください。

保存方法を教えてください

菊芋は食べる分だけ収穫するのがおすすめです。しかし株ごと掘り起こすという労力を避けたい場合は、一度全て掘り上げた後、菊芋だけ埋め戻しても良いですよ。

それも面倒な場合は、洗わず土を付けたまま新聞紙などに包んで、冷蔵庫の野菜室など暗く涼しい場所で保存しましょう。

菊芋を常温にて保存しておくと、たとえ冬時期でも約1週間で傷んでしまいます。皮をむいて薄切りにしたものを冷凍したり、天日干しにしても良いですね。

北海道でも育成可能ですか

どんな土壌でもたくましく育つので、北海道でも育成可能です。寒冷地での植え付けは4月下旬~5月中旬頃までに行うと良いですよ。冷涼な環境の方が品質の良い菊芋を収穫できます。

菊芋栽培のまとめ

菊芋の栽培方法や育て方のコツ、収穫や保存方法などについてご紹介しましたが、皆さんいかがでしたか。

菊芋は植え付け時にしっかりと元肥(カリが含まれたもの)をあげ、食べる分だけ収穫すると良いことが分かりました。

たくましい植物なのであまり手をかけなくても育成はできますが、簡単に野生化してしまうため採り忘れには十分注意してくださいね。

害虫被害も少ないうえに、健康にも良い!初心者にも育てやすい菊芋を、ぜひご家庭でも栽培してみてくださいね。