家庭菜園・野菜の栽培

【初心者向け】トマトの栽培方法と甘いトマトを栽培するコツ

みなさん、トマトの栽培は初心者向きで比較的簡単にできるのはご存知でしたか?

家庭菜園の経験がない方やトマトの栽培をしたことがない方にとっては、むずかしい事のように感じるかもしれません。しかし、ポイントをしっかりとおさえれば大丈夫です。

この記事では、これから家庭菜園を始めようか考えている初心者の方にもわかりやすいように、プランターで甘いトマトを育てる方法を解説いたします。

あなたも家庭菜園の楽しさを実感しましょう!

トマト栽培のために準備するもの

トマトの栽培に向けて、まずは以下のものを準備しましょう。

<用意するもの>

  • トマトの苗
  • プランター(プランターで栽培する場合) 
  • 野菜用培養土
  • 鉢底石
  • じょうろ
  • 移植ごて(園芸用シャベル)
  • 支柱
  • 麻ひもかビニールひも

苗は葉っぱが明るく緑色で、虫食いの跡や病気で黄色に変色していないものを選びましょう。花やつぼみ、双葉がついている苗がおすすめです。

トマトは深く根を張る野菜なので、なるべくたくさんの土が必要です。土が多ければ肥料や水分の持ちが良くなるので、幅が25〜30cm深さが30cm以上の長方形のものを選ぶといいでしょう。

丸いプランターを選ぶ場合は、苗1本あたりの直径が30cm深さが30cm以上のものを選びましょう。

プランターでも栽培可能!植え付けの時期と土台づくり

事前に準備するものが全てそろったら、さっそく土台作りと植え付けをはじめましょう。プランターはベランダでも栽培することができるので手軽でおすすめです!

植え付け時期と方法

植え付けの時期は土地の寒暖によっても変わり、最適な気温は昼間が25℃前後夜間が16〜17℃と言われています。

標準地では5月前半から植え付けをはじめますが、寒冷地では5月後半から、暖地では4月中旬から植え付けを始めるのが適切です。

プランターの準備

土台作りは晴れている日の午前中に行います。まずはプランターをきれいに洗って鉢底石を敷き、その上に土を入れましょう。

はじめに土を入れすぎてしまうと、水をあげた際に土が漏れ出てしまうので、プランターの大きさには合わせながら土は1苗に15リットル程にしてください。

トマトの植え付け方法

プランターにトマトを植え付ける際は、2時間前から苗に水をやって充分湿らせるのがポイントとなります。こうすることで、植え付けの際に苗が取り出しやすくなります。

2時間後、そっと優しく苗を取り出し土に植え付けましょう。このときに根を傷つけてしまうと成長スピードが遅くなってしまうので、根を傷つけないようそっと取り出すのがポイントです。

植え付けの際には、土に苗がすっぽり入るくらいの穴を作り、底に苗を入れます。苗を入れた後は土を寄せ、たくさん水をあげてください。

トマトの栽培方法に必要な「支柱」

トマトが順調に成長すると、高いものではなんと10m以上になるものもあります。

きちんと支柱をたてなければ幹が成長途中で折れてしまったり、倒れてしまったりするため、支柱はとても重要な役割を果たしています。

  1. 支柱は苗から10cmほど離れたところに立て、立てたところを踏みつけて土を固くしましょう。
  2. 茎にひもをかけて支柱との間で八の字にします。これを2〜3回繰り返し、とれないように結びましょう。
  3. トマトが成長した時に茎を傷つけないために、この時ゆるく結ぶようにしてください。
  4. 風や雨で倒れないよう、しっかりと固定して結んだら完了です。

プランターによっては支柱おさえがついているものもあるので、上手に活用してください。

トマトの上手な栽培方法

トマトはアンデス高原生まれの野菜であり、乾燥した地方で育ったため、元から乾燥には強い野菜です。そのため水のやり過ぎには注意しなければなりません。

トマトに「水やり」したいときのポイントは?

プランター栽培の場合、植え付けから2週間はたっぷりこまめに水やりをしましょう。

だし、もともとトマトは乾燥に強い野菜なので、土の様子はしっかりと観察しましょう。プランターの土は表面が乾いているように見えても、中は案外湿っていることが多いです。

  • 割り箸をさしてみて、割り箸についてきた土に湿り気があった場合は、水やりは必要ありません。
  • 割り箸をさしても土がついてこない場合には水やりが必要なので、プランターの底から水があふれてくるくらいまでしっかりと水をあげましょう。

土壌チェッカーも販売されているので、不安な方は使用してみてはいかがでしょうか。

 

トマト栽培に使用する「肥料」と追肥

肥料には有機質肥料化学肥料の2種類があります。

有機質肥料とは?

動物の骨や糞からできている動物性の肥料と、菜種油をしぼったカスや米ぬかなどの植物性の肥料。

有機質肥料は効果がゆっくり出て長持ちするため、植物がゆっくり健全に成長するというメリットがあります。

しかし、有機質なので虫がわいたり、肥料自体が臭かったり、土壌の微生物の分解によって有害物質が出たりといったデメリットもあります。

化学肥料とは?

鉱物や岩塩、空気中の窒ガスなど、化学的な物質から作られています。直接的に化学物質が入っている訳ではないためご安心ください。

化学肥料は水に溶けやすく効き目も早いです。有機質肥料とは違いにおいもせず有害物質が発生することもありません。

しかし効き目が早い分、過剰に効果が出てしまい長期的な効き目が期待できません。土の微生物が減ってしまうために土質が悪化してしまうという点もデメリットの1つでしょう。

この2種類であればどちらを使用してもOKなので、ご自身の状況に併せてメリット・デメリットを比較して選びましょう。

トマトの成長を促すためには、肥料の裏側の成分を見て「リン酸」「カリ」が多く含まれているかどうかを確認して選ぶと尚良いです。

追肥のタイミング

基本的には3、5、7段目と奇数段の花が咲いた頃に1度目の追肥を行います。

栄養過多の場合は一度追肥を見送ったり、栄養が足りていないときは偶数段のときにも追肥を行ったりする必要があるので、場合をわけてください。

栄養状態を見分ける方法は以下になります。

  • 茎の太さが1〜1.2cm、葉の巻き具合がお皿くらいでしたら、栄養状態は良好です。
  • 茎が細くて葉がまるまっておらず、ピンと上を向いている場合には、栄養が足りていません。
  • 葉が内側に大きく巻いていたり、葉と茎の間が狭かったりする場合には、肥料をあげ過ぎている可能性があります。

こうしたトマトの状態を見ながら、追肥が必要かどうか判断してください。

1段目の果実がピンポン玉くらいの大きさまで成長したときが、2度目の追肥時期の目安です。トマトの頂点(成長点)から15cm程下までの茎や葉を観察し、栄養状態の確認しましょう。

追肥する際に肥料は根を傷つけてしまうため、根に当たらないようにしましょう。

ベランダ栽培のコツは「日光」に当てること

ベランダでトマトを栽培する際には、日光がよく当たるように気を配りましょう。

ご自宅のベランダの向きによっては、時間帯によって日当たりが変わります。プランターの大きなメリットは、日当たりが悪い時でも、日当たり良い場所に移動できることです。

トマトを上手に栽培すると、まず初めに緑色の実をつけ始めます。実はよく日光に当たることで徐々に赤くなっていくものですので、日当たりの管理も大事なポイントになります。

トマトがかかりやすい病気・よくあるトラブル

トマトの実が成り密集していくと、ヘタの部分からバイ菌が入り「褐色腐敗病」や「灰色カビ病」に掛かってしまうこともあります。

トマトの実同士が隣接しているときは、ぶつからないように適度に間引きます。どの実も風通しがよくしっかりと日光が当たるようにすることが大切です。

また、実が割れるというトラブルもよくあります。実が割れはじめたら、与える水の量に注意しましょう。

カンカン照りが続いて土が乾燥した後に大量の水を与えたり、トマトが一気に水分を吸うと実が割れてしまいます。

できるだけ一定の量を与え続けたり、大雨が当たらない場所にプランターを移動するといった配慮が必要です。

甘くて美味しいトマトを栽培しましょう!

甘くておいしいトマトを作るには、支柱と水やりと肥料、そして日光が重要です。

はじめはなかなかうまくいかず、市販で売っているようなきれいな形のトマトは栽培できないかもしれませんが、少し不格好なトマトも、家庭菜園の楽しみのひとつではないでしょうか。

自宅の家庭菜園で育てたトマトであれば、きっと市販のトマトよりも美味しさも倍増しているはず。

ぜひあなたもトマトの苗やプランターを準備して、さっそく家庭での栽培にチャレンジしてみてくださいね!