家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】甘いミニトマトの栽培・育て方のコツ(支柱・水やり・摘心・収穫など)

サラダやお弁当に彩りを添えるミニトマトは、食卓には欠かせない野菜ですよね。定番の赤色から、最近ではグリーンやブラックなど珍しい色のものも増えてきました。

家庭菜園の定番ともいわれており、小学校の授業でも取り入れられるほど育てやすいミニトマト。限られたスペースでも十分に育てられるのも人気のひとつではないでしょうか。

もちろん育てる楽しみだけでなく、完熟してから収穫する美味しさは市販のものではなかなか味わえませんよね。この記事では初心者でも失敗しない育て方や、糖度の高いミニトマトを作るコツを紹介していきます。

これから家庭菜園をはじめたい方や、甘いミニトマトができないとお悩みの方はぜひ参考にしてください。

ミニトマトの栽培時期


ミニトマトの生長に適した温度は21~26℃で、寒くも暑くもない温暖な気候を好みます。夏野菜の代表ともいえるミニトマトですが、実は真夏のような暑さが苦手なのは意外ではないでしょうか。

真夏の頃にはしっかりと根がはった状態まで育てておき、暑さに十分耐えられる株を育てることが重要です。そのため植え付け時期は最低温度が15℃を上回る5月上旬~6月下旬ごろに行いましょう。

また暑さだけではなく寒さにも弱く、霜にあたるとすぐに枯れてしまいます。ミニトマトの生長は10℃以下・35℃以上で止まり、温度変化に敏感なので注意しましょう。

収穫は地域や植え付け時期にもよりますが、6月中旬~9月上旬ごろまで楽しむことができます。

栽培手順


まずは、ミニトマト栽培の流れを簡単に説明します。

  1. 種まき・苗選び
  2. 土作り
  3. 植え付け
  4. 支柱たて
  5. 水やりと追肥
  6. 摘心、脇芽とり
  7. 収穫

原産地が南米アンデス高原であるミニトマトは、乾燥した環境で良く育ちます。日照時間が長く風通しのよい場所で、水やりを少なめに育てるのがコツです。

乾燥気味に育てる他、追肥や摘心・脇芽とりなど生長にあわせた手入れが必要不可欠です。これらの工程を怠ると、病気や害虫被害にあい収穫前に株が枯れる恐れもあります。

簡単なミニトマト栽培で失敗することがないよう、植え付けから収穫まで詳しく紹介していきます。

苗の選び方


種から育てる方法は初心者では難易度が高いため、家庭菜園では市販の苗を利用するのが良策です。早いところでは3月ごろから出回り始め、ホームセンターやスーパーなどで手軽に購入できます。

ただし販売されている期間が植え時の苗とは限りません。早くに買うと寒さで枯れる可能性があるため、暖かくなり始めた5月上旬ごろに購入しましょう。

良い苗の条件

野菜栽培において「良い苗があれば半分は成功したもの」といわれるほど、苗選びはこれからの生長や収穫量を大きく左右します。

せっかく手間隙かけて育てるのであれば、たくさん収穫できる苗を選びたいですよね。では良い苗とは一体どのような状態かみていきましょう。

  • 葉と葉の間隔が短く間延びしていない
  • 茎に十分な太さがある
  • 葉は濃い緑色で厚みとツヤがある
  • 一番花が咲いているか、蕾がついている
  • 病気や害虫が付いていない

さらに双葉が枯れずにきれいな緑色で残っているとより元気な苗といえるでしょう。双葉は株の根元にあり、ギザギザした本葉とは違い丸い形をしているので分かりやすいです。

双葉が残っていなくても上記のポイントに当てはまれば、丈夫な苗といえるので安心してくださいね。

初心者こそおすすめしたい接木苗

接木苗とは丈夫で病気に強い植物を台木として使い、その上に栽培する品種をつなげた苗のことです。病気や害虫だけでなくミニトマトが苦手とする暑さ・寒さにも強くなり、より失敗なく育てることができます。

種から育てられた実生苗に比べ苗の値段は2~3倍高くなりますが、初心者は接木苗から始めるのが良いでしょう。

育てやすい品種


ミニトマトは他の野菜と比べても品種が多く、それぞれ実の色・形・栄養素など様々な特徴を持っています。好みに合わせて色々な品種を育て、食べ比べできるのも家庭菜園の醍醐味ですね。

とはいえ種類が多すぎてどれを選べばよいか、悩んでしまう方も多いかもしれません。ここでは、初心者でも特に育てやすい品種を紹介します。

アイコ
卵形で果肉が厚く、ゼリー状の部分が少ないのが特徴です。しっかりとした歯ごたえと、強い甘さが人気。実もつきやすく丈夫で育てやすいため、家庭菜園にはもってこいの品種です。

ペペ
まん丸で濃い赤色が可愛らしくミニトマトの中でもひときわ小さいサイズの品種です。株の低い段からも美味しいミニトマトを収穫することができます。
病気に強くたくさんの実をつけることが特徴で、生長が早いのも初心者には嬉しいポイントですね。

オレンジキャロル
鮮やかなオレンジ色が美しく、「黄色い真珠」とも呼ばれる人気の品種。美味しさはもちろんのこと、β―カロテンが一般的な赤玉品種の5倍以上も含まれ、栄養価の高さにも注目です。
実成りがよく病気にも強い抵抗性を持つため、家庭菜園向きといえます。

ミニトマト栽培に適した土作り


土作りに特に重要な酸性度肥料について説明します。

酸性度

育てる野菜にとって土の良し悪しを決める条件のひとつに、土壌の酸性度があげられます。ミニトマトに適した土壌の酸性度は、5.5~6.5ほどの弱酸性です。

酸性度が5.5以下の場合は、アルカリ性へと中和する働きがある苦土石灰をまきましょう。

肥料

酸性度だけではなく、生長に必要な栄養分を肥料によって補給することが大切です。市販されている肥料には、主に3つの成分が含まれています。

窒素(N)・・・枝や葉を育て根を伸ばす
リン酸(P)・・・開花や結実を促進する
カリ(K)・・・根や茎を丈夫にする

株を大きくしようと窒素を多くすると、葉や茎を育てることに養分を使い実成りが悪くなります。基本的には、3つの成分が8:8:8など同比率で含まれている肥料を使います。

実を食べる野菜のミニトマトでは、リン酸が多く配合されているのもおすすめです。

ただしこれらの酸性度や肥料の調整は、手間もかかり初めてでは難しいものです。初心者の場合は、市販の野菜用培養土トマト栽培用の土を購入するのが良いでしょう。

あらかじめ栽培に適切な酸性度で作られ、肥料もバランスよく配合されているので便利です。

注意したい連作障害

連作障害とは、同じ場所に同じ科の野菜を連続して栽培することで発生し、株が丈夫に育たず病気にかかりやすくなる被害です。

続けて栽培した土の中では、生長に必要な栄養素が減り病気の原因となる菌やウイルスが増加するため、連作障害が起こります。

ミニトマトだけでなくピーマンやナスなどのナス科植物は連作障害が発生しやすいため、栽培に使用した土は使わないようにしましょう。

植えつけ方


植え付けに適した時期は、一番花と呼ばれる第一花房の花が咲き始めた頃です。植え付けが早すぎると、生育旺盛になりすぎてしまい花が付かなくなります。

一方苗が育ちすぎていると、株自体が弱くなり実付きが悪くなります。苗の状態をみきわめ、適切なタイミングで植え付けを行いましょう。

植え付け前には、水を張ったバケツに苗を入れしっかりと水分を吸収させておきましょう。複数株を栽培する場合は、株と株の間を40~50cmほど離して植えます。接木苗で育てる場合は、接ぎ目部分が土に埋まらないよう注意しましょう。

ミニトマトの花は全て一定の方向につく習性があるので、花芽の向きを通路側に向けて植えると収穫作業が楽になりますよ。

プランターでも育てられる?


ミニトマトは畑がなくてもプランターで栽培することができます。狭いスペースでも十分に楽しめるので、日当たりが確保できればベランダでも育てることができます。

プランターは1株に対して深さ・直径ともに30cm以上、容量15~28Lの大きなサイズを選びましょう。浅型だと根が十分に伸びず、生育不良の原因となってしまいます。

また、排水が悪い土壌だと根腐れや病気の原因となるため、通気構造や排水用のすのこがついているプランターで育てましょう。排水機能がない場合は底に軽石をひきつめ、排水性を良くする工夫が必要です。

ミニトマト栽培キット

一から始めるには道具を揃え、苗や土を用意する必要がありなかなか面倒ですよね。手軽にミニトマトを育ててみたい方には、必要なものが全てセットになった便利な栽培キットがおすすめです。

栽培キットには値段もピンキリでいろいろな種類が市販されています。中には土を使わない水耕栽培のキットもあり、衛生的で管理も楽なので室内で育てる場合でも安心ですね。

支柱たて


ミニトマトは背が高く生長するのに対し、茎があまり太くならず風にあおられると折れる可能性があります。支柱を立てて支えをつくり、強い風でも倒れにくくなるよう補強が必要です。

とりわけ苗の状態では自立できないため、強い風から守り上へ上へと生長を促すには、植え付け直後から支柱を立てるのが良いでしょう。

はじめは割り箸などを添え木にする仮支柱でも問題ありません。ある程度育ってから支柱を立てると、せっかく伸びた根を傷つけてしまうので注意しましょう。

支柱の選び方

支柱にはいろいろな素材や長さ・太さが販売されていますので、ミニトマト栽培に適した支柱選びのポイントを紹介します。まず素材はプラスチック製または木製を選びます。

金属製だと真夏の強い日差しを受け高温になってしまうため、茎や葉が触れる支柱は熱くなりにくい素材がおすすめです。

長さは、ミニトマトの背丈と土にしっかりと差し込む深さを考慮して、1.5mほどのものが良いでしょう。太さは、高さと実の重さにも耐えられるよう15~20㎜くらいあると安心です。

支柱の立て方

支柱を立てるときは、株から約10cmほど離したところに挿し、根を傷つけないよう慎重に行いましょう。倒れないよう土から20~30cmほど深く立てます。

支柱を立てたまわりの土は、かるく固めておくとより安定します。

支柱への誘引方法

生長に伴い茎を支柱に誘引しますが、傷つけないよう麻ひもやテープなどで8の字型に結んで固定します。茎にきつく固定すると、茎が太くなるにつれ食い込んでしまうため二周りほど余裕を持たせます。

水やりと追肥

水やりの与え方とタイミング

ミニトマト栽培において基本ともいえるのが、水やりのタイミングです。ミニトマトは乾燥した環境を好むと紹介しましたが、植えつけ直後は土の中で根を伸ばしやすくするため、あまり乾燥させないほうが良いでしょう。

約1週間ほどで根付いてくるので、以降は土の表面だけでなく必ず中まで乾燥してから水やりを行います。葉が下を向き、少し萎れたようになってきた頃がちょうど良いタイミングです。

夏でも水やりは少なめで、必ず株と土の中の状態を観察してから行うと失敗なく育てることができます。また高い位置から水やりを行うと、土が跳ねて葉や茎に泥が付着し、病気にかかることがあります。

できるだけ株の根元近くから静かに水を与えるようにしましょう。

追肥の与え方とタイミング

栽培期間が長いミニトマトには適切な追肥が欠かせません。しかしミニトマトは肥料を吸収する力が強く、土の中の栄養素をぐんぐんと吸収していきます。

肥料過多になると、葉や茎ばかりに栄養分が届けられ実の付きが悪くなるため、与えすぎには注意しましょう。特に家庭菜園では、肥料のあげすぎが原因で失敗するケースが多く量とタイミングが肝心です。

一度に多く与えるのではなく、株や実の生長を観察しながら少しずつ行いましょう。1回目の追肥は、第一果房が膨らみはじめたころに行います。

肥料には化学肥料と油かすを使い、株の周りにまいて軽く土と混ぜ合わせておきましょう。その後は2~3週間に1度のタイミングで追肥を行います。

わき芽取りと摘心

わき芽取り

わき芽取りとはミニトマトの生長に関わる重要な作業で、主枝の根元からどんどんと生えてくる小さな芽を摘み取ることをいいます。

わき芽取りを怠ると必要以上に葉が増えすぎてしまい、実まで栄養がまわらなくなります。それだけでなく、葉が重なることで日当たりや風通しが悪くなるため病気や害虫の原因につながります。

植え付けから約1週間後、苗がある程度育ってきた頃にわき芽が生え始めるので、5cm以内の小さいうちに摘み取ります。

わき芽は手で摘むことができますが、上へ向けてひっぱると株まで傷つける可能性があります。摘み取る際は、わき芽をつまみ下へ静かに倒すと簡単にとることができます。

手では取れないほど大きくなっていた場合は、ハサミを使っても良いのですが、切り口から病気にかかるリスクがあります。しっかりと刃の部分を消毒してから使いましょう。

摘心

ミニトマトは生育が活発で、上へ上へと茎や葉を伸ばしていきます。しかし茎を伸ばすことに栄養が使われると、実つきが悪くなってしまいます。

長期間収穫を楽しむためには、主枝が支柱の高さに達したところを目安に茎の先端を切り落とします。この作業を摘心といい、茎の生長を止め実成りを良くする働きがあります。

なお摘心しなくても良い場合もありますが、家庭菜園など限られたスペースでの栽培では、管理の面から摘心をおすすめします。

収穫


ミニトマトは、開花後30~50日ほどで実が色づき収穫できるようになります。目安はガクがそり返り、ヘタの周りまで色づいている状態で、完全に熟した一番美味しいタイミングで収穫しましょう。

放置すると表面の皮が割れる「裂果」が起こりやすいので、収穫忘れの無いようにしましょう。日中光合成で作った栄養分を夜のうちに実に蓄えるので、午前中の収穫がオススメです。

ミニトマトを甘く育てるコツ


せっかくチャレンジするのであれば、甘くて美味しいミニトマトを栽培したいですよね。甘く育てるコツは水分量と日当たりにあります。

乾燥した環境を好むトマトはストレスをかけると甘さが増すといわれ、ミニトマト栽培でも水分を控えめにすることで糖度の高い実ができます。

日光があたらない環境では必要なな光合成ができず、大切な栄養分が実へと運ばれません。十分な日当たりが確保できる場所で栽培しましょう。

葉の状態を観察し黄色く枯れているものや量が少ない場合は、あえてわき芽取りをせずに残しておきます。こうすることで光合成できる健康な葉を増やし、実へ栄養分をいきわたらせます。

発生しやすい病気と害虫対策


梅雨の時期は高温多湿で日当たりや風通しが悪くなるため、特に病気や害虫被害に注意が必要です。ここではミニトマト栽培における代表的な病気や害虫と対策について紹介します。

病気

  • 青枯病
  • 疫病
  • 立枯病
  • うどんこ病
  • 褐斑病
  • 尻腐れ病

これらは過湿状態から発生するカビや細菌が原因で、茎や葉に白い斑点がつきはじめ進行すると最悪は枯れてしまいます。

早期対策をとることが何よりも重要ですので、病気の部分は除去します。被害が収まらない場合は市販の薬剤を散布しましょう。

水はけのよい土壌作りとわき芽取りをしっかりと行うことで、病気を防ぐことができます。他にも連作被害や肥料に含まれる窒素過多も原因となるので注意しましょう。

害虫

  • アブラムシ
  • アザミウマ類
  • ハダニ
  • カメムシ
  • タバコガ

葉に穴がある、白色の筋がでる、実にかじられた跡があるなどは害虫被害が考えられます。生い茂った葉だけでなく、周辺の雑草も害虫発生の原因となるためこまめに除草を行いましょう。

病気対策と同じく、被害箇所の除去や薬剤による治療が効果的です。

ミニトマト栽培まとめ


ミニトマトはサラダだけではなく炒め物やソースなど使い勝手も抜群です。おまけに抗酸化作用であるリコピンなど、身体に嬉しい栄養素がたくさん含まれています。

今回紹介したポイントを押さえるだけで、家庭菜園でも甘くて美味しいミニトマト栽培を楽しむことができます。試行錯誤を重ねていくとより甘いミニトマトができるかもしれませんね。

ぜひみなさんもたくさんある品種からお気に入りのミニトマトを見つけて、栽培してみてください!