家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】セロリの栽培・育て方のコツ

セロリは生でも火を通しても美味しく食べられる野菜です。独特の香りはまるでハーブのようですね。

葉も茎も全て食べられ捨てるところはほとんどありません。フレッシュな瑞々しさは穫れたてが1番でしょう。

セロリは家庭菜園でも簡単に栽培できます。外葉から収穫すれば長く楽しめ、スーパーで購入するよりも安く栄養価が高いものが食べられますよ。

この記事ではセロリの栽培方法をわかりやすく解説します。自宅でセロリ作りに挑戦したい方は是非参考にしてください。

セロリの栽培時期


セロリは種から栽培するなら春、苗なら初夏に植え付けをすれば秋に収穫を迎えます。

気温が10℃以下になると花が咲き、「とう立ち」の状態となりますから食用として収穫するなら寒さには注意しましょう。

とう立ちとは?

とう立ちは植物が葉や根へ栄養を送り育てるのを終え、子孫を残すため種を熟す活動を始めたサインです。とう立ちの「とう」は花を咲かせる茎(花芽)のこと。
花芽がついた茎が伸びる現象を指して「とう立ち」と言いますが、葉を食べる野菜はとう立ち前に収穫しないと葉が硬くなり味を損ねてしまいます。

セロリの栽培品種


セロリの種類は大きく分けて4つあります。

中間種(一般種) 薄緑色の茎は厚みがあり柔らかく香りも優しいため人気の品種です。
緑色種(グリーンセロリ) 茎が緑色でアメリカではポピュラーな品種です。柔らかく栄養価も高いですが、香りが強いのが特徴です。
白色種(ホワイトセロリ) 白く細い茎から三つ葉を連想させる品種です。柔らかくスジも少ないため食べやすく、香りも少ないのでサラダやスープなどに重宝します。
東洋在来種 細い茎は薄緑色で柔らかいですが、野生種に近いため香りが強いのが特徴です。火を通した料理に利用します。

日本人向けの味と食感を持つ中間種で栽培しやすいのは「コーネル619」です。大株なので外葉から使う分だけ収穫でき長く楽しめます。

セロリ好きには中間種よりも栄養価が高い「トップセラー」もおすすめです。生育旺盛で病害虫に強い品種ですから育てやすいでしょう。

主な栽培品種

  • 中間種・・・コーネル619、幸みどり
  • 緑色種・・・トップセラー、ユタ、ミニセロリ
  • 白色種・・・ミニホワイト
  • 東洋外来種・・・スープセロリ(キンサイ)

家庭菜園にはミニセロリがおすすめ

茎が細く栽培期間が75日ほどと通常の半分で済む「ミニセロリ」もおすすめです。通常品種は40cmほどまで生育させて収穫しますが、ミニセロリは草丈20cmで収穫できます

三つ葉に近い感覚で使えますから、料理に彩りも添えてくれますね。香り豊かな緑色種の「ミニセロリ」や、香りが控えめの「ミニホワイト」があります。

セロリの栽培方法


セロリは畑に地植えして栽培することも出来ますが、プランターや鉢でも栽培できます。初心者には栽培環境が管理しやすいプランター栽培の方が手軽でしょう。

セロリの栽培環境

セロリは暖かい気候を好みます。ただ暑すぎても寒すぎても生育に影響を及ぼしますから、環境を整えることがセロリ栽培のポイントになります。

  • 生育温度
  • 日当たり
  • 土質

セロリに最適な環境について詳しくご紹介しましょう。

温度

セロリは真冬の寒さと真夏の暑さが苦手です。生育適温は16~21℃。

25℃を超えると生育状態が悪くなり枯れてしまいます。適温をキープするためには風通しの良い場所を選びましょう。

日当たり

日当たりの良い場所で栽培すれば生育が進みますが、直射日光にあたると葉が硬くなってしまいます。夏場は特に気温も上昇しやすいですから、半日陰で育てましょう。

遮光が難しい場合は日除けネットで対策をするのがおすすめです。

プランターや鉢などで栽培する場合は市販の野菜用培養土が便利です。

セロリは酸性質の土では育ちにくいため、畑で栽培する場合は植え付けの2週間前に苦土石灰(くどせっかい)を混ぜアルカリ性に傾けましょう。苦土石灰はアルカリ性の肥料ですから酸性質の土に馴染ませると中和作用が働き、野菜の栽培を促進してくれます。

土質を整えたら1週間後に堆肥や元肥(化成肥料)を散布してよく耕します。苦土石灰と同時に混ぜると化学反応を起こす可能性がありますから手間でも分けて作業します。

セロリの育て方


セロリは風通しの良い半日陰で栽培します。一般的な野菜よりも多くの水分を必要としますから乾燥も大敵です。

種まきから収穫まで、手順に沿って詳しい育て方をご紹介しましょう。

種まき

セロリの種まきは春、気温が落ち着いた5~6月に作業します。苗が成熟するまで1か月~1か月半と時間がかかりますから、直接畑やプランターにまくのではなく育苗箱かビニールポットに種をまいて育てましょう。

セロリの種は非常に小さく手でまくよりも二つ折りにした紙を使い均等にまくのがおすすめです。育苗箱なら5㎜ほどのすじを3~5㎝の間隔で付け、種が重ならないようにまきましょう。

ビニールポットの場合は浅い植穴に5~6粒ほどまき軽く土を被せます。セロリの種は日光を好む性質ですから、あまり深く埋めないようにしましょう。

種まき後はたっぷり水を与えます。発芽するまで新聞紙を被せておくと乾燥を防げますよ。

本葉が7~9枚になれば畑やプランターに植え替えます。初心者が種から育てるのは大変ですから、市販の苗を購入して植え付けるのがおすすめです。

植え付け

セロリの苗は6~8月に植え付けます。葉の色艶が良い苗を選びましょう。

セロリの根は直根性(ちょっこんせい)で根がまっすぐ伸びる性質のため、途中で根が傷むと生育に影響してしまいます。ポットの根は崩さずに植え付けましょう。

畑に地植えする場合は高さ20cm幅60~70cmほどの畝(うね)を作り、株と株の間隔を20~30㎝あけます。深く植えすぎると株元が腐って枯れてしまう可能性がありますから、表面が膨らむ程度に浅く植えましょう。

植え付け直後はたっぷり水を与えて土と根を定着させます。

水やり

乾燥を嫌うセロリは水切れすると生育が遅れてしまいます。プランターや鉢植えの場合は表面の土が乾ききる前に水やりをしましょう。

地植えの場合は鉢植えほど水切れの心配はないですが、土の表面が乾燥したら水を与え敷き藁で乾燥予防をしておくと安心です。

追肥

セロリは水分だけでなく多くの栄養を吸収して大きく育ちます。苗を植え付けて1週間後から収穫するまで一定のペースで追肥をしましょう

化成肥料なら2週間に1度、プランター栽培の場合1株に10gほど、地植えなら20~30gを株の間にまき軽く土と馴染ませます。化成肥料に油かすや鶏糞を混ぜるのも効果的です。

プランターや鉢植えの場合1週間に1度水やりも兼ねて液体肥料を与えると生育が進みます。

脇芽かき・下葉かき

植え付けから1か月ほど経過すると成長スピードが上がります。株元から脇芽や下葉が次々と伸びますが、本来の株に栄養を集中させるためそれらは全てかき取りましょう。

かき取った芽や葉も食べられます。スープや炒め物に活用しましょう。

収穫

草丈が30~40cmほどになれば収穫できます。株ごと一気に収穫しても良いですが、使う分だけを外葉から切り取れば長く新鮮なセロリが楽しめます。

ただし寒くなり気温が10℃を下回るととう立ちして味が落ちてしまいますから、ある程度で収穫を終えましょう。

株分けできる?セロリの増やし方


セロリは花芽を育てた後に実る種で増やします株分けで増やすことはできません

株をすべて収穫せずに種を作ればまた新しく栽培は出来ますが、セロリは同じ土地で続けて栽培すると生育不良や病気になる連作障害があります。

種を採取したら別の土で栽培しましょう。

セロリの冬越し


寒さに弱く気温が下がるととう立ちするセロリですが、条件が重なれば冬越しする例も見られます。外葉から収穫し株を残して暖かい場所で栽培を続けるのがポイントです。

比較的暖かい地域なら地植えでも簡易的なビニールハウスで冬越し出来るでしょう。ただセロリは多年草ではありませんから、ある程度で株の寿命は尽きてしまいます。

多年草ではなく越年草(一年草)

セロリは地中に残る根から毎年茎や葉を伸ばす多年草ではありません。寒さが強い地域では半年程度で生育を終えます。

気温が10℃を下回らなければ越年(越冬)してしばらく収穫も出来ますが、基本的には一年草の名の通り1年以内で寿命を迎えます。

硬いのは苦手!白く柔らかく育てる方法(軟白栽培)


白くて柔らかい茎のセロリを育てるなら、軟白栽培をしましょう。

軟白栽培のやり方

草丈が15㎝ほどになったら茎部分を厚紙や新聞紙などで覆い遮光します。太陽に当てると緑化してしまいますから、蒸れないように光を遮るのがポイントです。水やりや追肥など基本的な育て方は変わりません。

茎にピッタリと紙をまくよりも余裕を持たせて覆うと茎の生育も邪魔せず、蒸れ予防になります。太陽光を避けて育てる分、緑色のセロリよりも栄養価は劣ります。

セロリの病害虫


セロリは虫が活発に活動する夏に生育しますから害虫被害に警戒が必要です。注意したいのはアブラムシやハダニ等小さな虫から、青虫のような大きな虫まで。

穴の開いた葉や虫を発見した場合にはすぐに駆除して被害の拡大を防ぎましょう。予防するには防虫ネットがおすすめです。

かかりやすい病気は蒸れから起こる軟腐病や立枯病です。水分を多く必要とする分、風通しを意識して予防しましょう。

セロリの栽培・育て方のまとめ


セロリは特有の香りで好き嫌いがハッキリ分かれる野菜ですね。品種によって食べやすさに違いがありますから、好みのものを見つけるのも楽しいでしょう。

暑すぎず寒すぎず水分を多めに育てるのがポイントです。寒さを感じるようになったら早めに収穫しましょう。

洋食だけでなく漬物にしてもおいしいですよ。アレンジ次第でいろいろな料理に使えます。