家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】ブロッコリースプラウトの栽培・育て方(注意点や管理方法など)

ここ数年の間に注目されるようになったブロッコリースプラウト。一昔前にはあまり見かけませんでしたが、現在では豆苗やカイワレ大根などと一緒に陳列されています。

そんなブロッコリースプラウトですが、実は自宅で栽培することが可能。取れたての新鮮な味を楽しむなら、自分で育てるのが一番です。

この記事では、ブロッコリースプラウトの栽培方法について詳しく解説します。

ブロッコリースプラウトの特徴

15cm程の草丈があるブロッコリーの新芽のことを「ブロッコリースプラウト」と呼びます。カイワレ大根の茎よりやや細いのが特徴です。

ブロッコリースプラウトの葉の色は、日本で見るものは緑色がほとんどですが、海外では紫や白のものも見受けられます。

科名属名 アブラナ科アブラナ属
草丈・樹高 ~15㎝
耐寒性/耐暑性 弱い/弱い
原産地 地中海沿岸
特性 発芽適温は20℃〜25℃

ブロッコリースプラウトを栽培するために必要なもの

ブロッコリースプラウトを栽培するのに必要なものを下記にまとめました。

  • ブロッコリースプラウト用の種
  • 容器(タッパー、水切りかごなど)
  • 霧吹き
  • 脱脂綿
  • キッチンペーパー
  • アルミホイル

種は必ずブロッコリースプラウト用の種を用意してください。ブロッコリーの種は薬剤が含まれているため、食用にすることができません。

ブロッコリースプラウトの栽培に必要な物は100均で揃う

上記で挙げた必要な物は、ブロッコリースプラウト栽培専用の物として高いものを揃える必要はありません。100均のもので十分です。

また、種自体も100均で購入することができます。

ブロッコリースプラウトを栽培する準備

発芽のため、栽培を始める前に容器の中に脱脂綿を敷き、その上にブロッコリースプラウト用の種を置いて一晩水につけておきましょう。

この時、容器はあらかじめ煮沸消毒しておいてください。ほ乳瓶を除菌する際に使う消毒液につけておくのもOKです。

ブロッコリースプラウトの水耕栽培の方法

ブロッコリースプラウトは土に植えて育てることもできますが、土の中にはたくさんの菌が存在し、かつ成長自体も遅くなるので、水耕栽培がおすすめです。

この項目では、ブロッコリースプラウトの水耕栽培の方法をご紹介します。

容器に種を敷き詰める

容器の底にキッチンペーパーを敷き、その上に重ならないよう、均一に種を敷き詰めます。このとき、キッチンペーパーを複数枚敷き、厚みを持たせておくと水分調節が容易になるのでおすすめです。

アルミホイルで遮光する

発芽させるため、アルミホイルで遮光します。遮光して育てる理由は、暗い所に置くことにより土の中と勘違いし、茎が長く伸びるからです。

アルミホイルで遮光する以外に、シンクの下などの暗い所に保管しておく方法もあります。このときホコリが気になる方は、上に何か被せておきましょう。

朝晩2回の水やり

霧吹きを使って朝と晩の2回、水やりを行います。

日光に当てる

7~8日目あたりになると、5㎝ほどにまで成長するため、緑化させるため陽のあたる場所へ移動させましょう。

収穫

双葉が綺麗な緑色になったら、根元から抜いて収穫しましょう。種を敷いてからおよそ1週間で収穫できるので、とても手軽です。

ブロッコリースプラウト栽培の注意点

ブロッコリースプラウトの栽培は誰でもすぐに始めることができる手軽が魅力です。しかし、注意点を守らなければダメにしてしまうこともあります。

この項目では、ブロッコリースプラウトの栽培における注意点をご紹介します。

常に清潔に保つ

ブロッコリースプラウトは雑菌が繁殖しやすいため、とにかく清潔に保つことが大切です。そのため容器は毎日洗い、溜まった水は毎日交換しましょう。

容器を洗う時や水を交換する際は、雑菌が繁殖する原因を作ってしまわないよう、種に手がふれないように気を付けてください。

種が重なるとカビの原因になる

種を敷き詰める際、たくさん育てようと欲張って種が重なるほどたくさん敷き詰めてしまうと、密植状態になります。

この状態で水を与えると葉が溶けてしまうばかりか、発芽の際に熱が過剰に発生してしまい、カビの原因にもなってしまいます。

種を敷き詰める際は間隔を空けて、種同士が重ならないようにしましょう。

発芽適温は20℃〜25℃

ブロッコリーの発芽適温は20℃〜25℃です。気温が高いと早く成長し、低ければ成長が遅くなります。そのため、冬場は収穫まで1週間以上要する場合があります。

逆に夏場は成長が早くなりますが、雑菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。

栽培キットを使えば簡単に栽培できる

種を買ったり道具を揃えたりするのが面倒くさいという人には栽培キットの利用がおすすめです。栽培キットであれば必要な物が全て同梱されています。

また、栽培自体も説明書に書いてある通りに行えば大丈夫です。栽培キットはホームセンターに行けば売っていますし、Amazonなどのネットショップでも購入できます。

ブロッコリースプラウトは繰り返し再生する?

同じスプラウトの仲間である豆苗は繰り返し栽培させることができますが、残念ながらブロッコリースプラウトは繰り返し栽培させることができません。

なぜ豆苗は繰り返し栽培できるのにブロッコリースプラウトができないかと言うと、豆苗とブロッコリースプラウトとで成長点の場所に違いがあるからです。

豆苗は種のすぐ上に成長点があります。ここを切り落とされない限り、繰り返し成長することが可能です。しかし、ブロッコリースプラウトは成長点が双葉付近にあり、ここを切り落としてしまうとそれ以上は伸びません。

そのため豆苗のように、スーパーで買って食べた後の根を水に浸けても育つことはありません。ブロッコリースプラウトを栽培する際は種を逐一購入する必要があります。

収穫したブロッコリースプラウトを食べよう

収穫したブロッコリースプラウトは水できれいに洗い流しましょう。育てる環境下によって衛生面が左右されるので、軽く火を通しておくことをおすすめします。

ブロッコリースプラウトは基本的に何にでも合わせることができます。サラダに入れるのも良いですし、生ハムに巻いて楽しむこともできます。

ブロッコリースプラウトの栄養価

ブロッコリースプラウトには、スルフォラファンという成分が豊富に含まれています。

スルフォラファンとは、アブラナ科の野菜に含まれるファイトケミカルの一種で、ファイトケミカルは六大栄養素に次ぐ七番目の栄養素として注目されています。

ブロッコリースプラウトには、そんなスルフォラファンが成熟したブロッコリーに比べて、7~10倍の量もが含まれています。

また、ケルセチンやグルタチオンといった栄養素も含まれており、体にいいことが分かりますね。

ブロッコリースプラウト栽培のまとめ

いかがでしょうか。

ブロッコリースプラウトの栽培は常に清潔な状態を保つことや、種が重ならないようにすることに注意が必要です。

しかし、守るべきことを守っていれば難しいことはなく、種を蒔いてから収穫まで1週間前後と短いので、誰でも気軽に行うことができます。

また、栽培キットが販売されているので、初めての方でも簡単に取りかかれます。この記事を参考に、ぜひブロッコリースプラウトの栽培にチャレンジしてみてください。

この記事のおさらいポイント
  • 栽培に必要な物は100均で揃う
  • ブロッコリースプラウトは水耕栽培がおすすめ
  • 常に清潔に保つことが大事
  • 種が重なるとカビの原因になるので、感覚を空けて種を蒔く
  • 初めて栽培を行う人には栽培キットがおすすめ