家庭菜園・野菜の栽培

【初心者】枝豆の栽培・育て方のコツ(支柱・摘心・水やり・失敗しない害虫対策)

食べやすくてとても美味しい枝豆。

未熟な豆で収穫すると枝豆、完熟して枯れてから収穫すれば大豆になるのを知っていましたか?一粒で二度美味しい野菜なんです!

栽培時期、基本の土作り方や種のまき方、収穫アップのポイント、水やり、病気や害虫の対策など初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきます。

収穫してすぐの枝豆は格別に美味しいです。美味しい枝豆をたくさん収穫して家庭菜園でしか味わえない特別な味を楽しみましょう!

 枝豆の栽培方法

まずは枝豆の簡単な栽培方法から説明していきます。

ベランダのスペースを使ったプランター栽培でもポイントを押さえればたくさん収穫できますし、お庭の一画などでも簡単に栽培できます。

苗の植える時期と収穫までの日数

5月頃からホームセンターに苗が並び始めます。種から育てる場合は4月頃からポリポットに種をまいて育苗(=苗を育てること)します。

種まきから収穫までの期間は約80~100日です。

品種によっては7月頃まで種まきができるので、時期をずらして栽培してみましょう。何度も収穫が楽しめます。

大豆として収穫する場合は11月頃になります。

基本の土作りと元肥

土に少なめの元肥(=植え付ける前に施しておく肥料)を入れておきます。なぜ肥料を少なくするかと言うと、枝豆などのマメ科の根には空気中の窒素を固定する根粒菌が共生していて、自ら栄養素を作り出すからです。栄養過多になると病気になるので気をつけましょう。

プランターで栽培する場合は、プランターを標準より少し大きめのタイプ(68cmくらいのもの)を用意。土を多めにすると比較して収穫量も増えます。

おすすめのプランターはこちら

アイリスオーヤマ ベジタブルプランター

 

種のまき方・苗の植え付け方

ポリポットで育苗する場合は、ポリポット1つにつき2~3粒を1cm程度の深さでまきます。

種を植え付けてから芽が出るまでは約5日程度です。

10日ほどすると本葉が3,4枚になるのでそれくらいを目安に一番元気な苗を株間15cmで植え付けます。

植え付け時に断根といって根を切る方法もあります。その名の通り、根の部分全体をばっさり切ってしまうのです。これをすると株が元気に育ちます。植えつけ方は割り箸などで2cmほど穴をあけ、そのまままっすぐに土に差すだけです。

土に直播の場合は、25cm程度の間をあけて1ヶ所に3粒ずつ深さ1cmくらいにまきます。

まいたらクワで土をかぶせて軽く押さます。種まき直後はカラスやハトがマメを食べてしまうこともあるので、本葉が出るまで寒冷紗(=荒く平織に織り込んだ布)などをかけておくといいです。

枝豆は種から育てても比較的簡単に育ちやすい野菜ですので、初心者でも種から育てることをおすすめします。

その理由は、ホームセンターや苗屋で苗を買うと一株100円程度ですが、種を買うと一株5~10円くらいで育てることができますのでお得なのです。

ホームセンターに行けばいろいろな品種の種が売っていますし、100円均一に行くと2袋で100円という驚きの安さで種が売っています。

いろいろな品種を育てたい場合ホームセンターへ、コスパ重視の家庭菜園なら100円均一をチェックしてみてください。

枝豆栽培の水やりはとても重要

植え付け直後と開花の時期は、必ず水切れしないように毎日涼しい時間の朝か夕方にたっぷり水をやります。昼間暑い時間に水をあげてしまうとすぐ蒸発しますので、涼しい時間にあげることが大事です。

開花の時期に水切れすると実があまりつかなくなるので注意しましょう。

収穫アップのポイントは土寄せと摘心

土寄せ

土が下がってきて根が見えるようになってきたら、土を足して土寄せします。そうすると株が倒れにくくなり、根の張りもよくなるので収穫量が増えます。

摘心

摘心すると草丈が低くなり、倒伏しづらくなります。そして、主茎(=真ん中の茎)の養分が側枝の生育に回り、枝の数が増えます。枝豆は葉や枝の付け根にさやができるので、結果たくさん収穫できるようになります。

方法は、本葉5~6枚の頃(葉で数えるよりも枝で数えた方がわかりやすいです)一番上を園芸はさみで切り落とします。

支柱立て

摘心し忘れて草丈が高くなってしまった場合は、1株に1本支柱を立てて倒れないように誘導しましょう。

収穫の時期と方法

種まきから約80~100日後(開花から約30~40日後)、さやの上から指で豆を押さえると飛び出してくる頃が収穫適期です。

大きくなったさやから順次園芸はさみで切っていくか、さやが7割程度大きくなっていたなら株をそのまま引きぬいて収穫しましょう。

枝豆の収穫適期は3日しかないので見逃さないよう注意です。過ぎてしまった場合は、そのまま枯れるのを待って大豆として収穫します。

大豆として収穫するときも、気づいたら勝手に外に飛び出してる・・・なんてこともありますので、収穫時期だけは気を付けるようにしましょう。

失敗しないポイント(病気・害虫対策)

お水もきちんとあげていて、日当たりも良いのに実が膨らまなくて失敗してしまう・・・そんなときは病気か害虫が原因です。

かかりやすい病気と対策

枝豆がなりやすい病気はまずうどんこ病です。これは葉がうどん粉のような白いカビで覆われる病気です。

日当たりと風通しをよくして予防します。それと窒素分が多いと発生しやすくなっています。

もし発症してしまったら白くなっている葉の部分をを取り除きましょう。

つぎに、立ち枯れ病です。地面に近い葉が変色して枯れ、茎が細くくびれて枯れ、根が腐敗して株が枯れます。うどんこ病と同じように風通しを良くして予防します。

もし発症してしまったら枯れている部分の葉を取り除きましょう。

つきやすい害虫と対策

枝豆の天敵はカメムシです!カメムシはさまざまな野菜に発生しますが、特に豆類を好み、枝豆の栽培中は大量のカメムシに悩むことになります。

カメムシは葉をかじるのではなく、針状の口を野菜の葉や茎・果実などに刺して養分を吸い取ります。あまり見た目には被害はなさそうに見えますが、そのまま放置してしまうとカメムシが枝豆の栄養を吸ってしまい、実があまり太らなくなるのできちんと対策しましょう。

対策としては野菜用の薬剤を使用するか、有機栽培や薬をなるべく使いたくない場合はカメムシを割り箸でつかんでペットボトルに入れ、少しでも数を減らすようにします。

葉の裏に小さくて丸くて白いつぶつぶを見つけたら要注意です。それはカメムシの卵なので見つけ次第即、葉を取り除きましょう。わかりにくい葉の裏に産み付けるので、水やりのときにチェックしておきます。

卵に気付かずに放置しているとカメムシが大量発生・・・なんて大変なことになります。

枝豆栽培方法のまとめ

最後に、枝豆栽培で特に気を付けるポイントをまとめてみました。

✔肥料はあげすぎないようにする

✔日当たりと風通しをよくする

✔開花時期は水切れにならないようにする

✔カメムシ対策は万全にする

✔収穫適期を見逃さないようにする

以上の5点は枝豆の栽培にとても重要なことなので必ず頭に入れておきましょう。

枝豆は収穫まで少し時間がかかりますが、あっという間に芽が出たり、花が咲いたあとに小さな実がついたりと、めまぐるしく成長していくので本当に飽きずに楽しめます。

特に小さい枝豆の赤ちゃんみたいな実がついてから、だんだん大きく成長していく様子は見ていてとても楽しいです。

プランターでも簡単に育てることができて、花が可愛くて、食べて美味しい枝豆。いますぐにでも育てたくなりますね!